6月の中旬頃には、白くて美しい豪華な大輪の花を沢山咲かせ通り行く人々の目を
楽しませてくれました。何時もの如く、辺り一面に甘い香りを漂わせて咲き誇って
いました。近頃は、全盛期から比べると花が段々と小振りになり残った蕾も小さく
なった様に思います。また、数日後には残った花が少し色褪せ、そして花弁が一枚
また、一枚と地面に落ちて行きます。最後の花が散るまで、しっかりと観察し見届
けたいと思います。
科名:キョウチクトウ科 属名:マンデビラ属「チリソケイ属」
学名:Mandevilla 別名:デプラデニア 原産地:中央アメリカ~アルゼンチン
開花期:5~10月 花色:白・赤・黄・ピンク
マンデビラは、つる性の小低木で樹高は30㎝~300㎝ほどで、真夏の暑い時期にも
どんどん蔓を伸ばし、先端の茎にいくつもの花を咲かせます。花弁は5枚で外側に
少しひねったような形をしています。開花期が春から秋までと長いことが特徴です。
一つの花は1週間以上も、咲き続けます。楕円形の葉っぱは、濃い緑色をしており
表面は艶があります。つる性の植物なので、ネットに絡ませたりして緑のカーテン
やあんどん仕立ての鉢植えをしても、楽しむ事が出来ます。マンデビラの名前の
由来については、ブエノスアイリス駐在のイギリス公使の「マンデビル」に因んで
居ると言われているそうです。この写真はマンデビラ・ボリビエンシス「サマードレス」
でコスタリカやブラジルに分布しておりますが、純白の花が美しい品種です。
花の中心部が黄色なのが特徴です。マンデビラの中ではつるが伸びない品種なので
コンパクトに仕立てるには、お勧めだそうです。夏の花として人気のマンデビラは
うまく冬越させれば、毎年豪華な花を楽しむ事が出来ます。
学名:Ipomoea indica 科名:ヒルガオ科 属名:サツマイモ(イボメア)属
英名:Blue ocean Capetown blue 原産地:日本南部海岸・熱帯~温帯地域
開花期:初夏~秋 別名:ノアサガオ「野朝顔」シュクコンアサガオ「宿根朝顔」
イリオモテアサガオ「西表朝顔」 花色:青・紫・白 ピンク
琉球朝顔は、沖縄県に生息しているアサガオの仲間ですが、海の青さにも負けない濃い
青色や紫色の花を咲かせます。生長がはやいので夏の、グリンカーテンとして注目を
集めております。琉球朝顔は、朝顔と比べても生命力が強く蔓を良く伸ばして近くの
物に絡みつくのが特徴です。早朝は青色、午後にかけては紫色に変化する変わった性質
を持っている事から、ベランダや庭のガーデニングには人気です。朝顔は一年草ですが
琉球朝顔は、多年草で強健で10数mも蔦を伸ばすこともあります。葉の大きさも普通
の朝顔に比べ大きくハート型をしており、花を房状につけ夕方まで咲き続けます。
時刻と気温によって花色が変化し、早朝には青く昼には紫色に変化してゆきます。また
普通の朝顔は種まきから育てられますが、琉球朝顔は種が実りにくく挿し木で数を増やす
のが一般的です。琉球朝顔の開花期間は長く、6月末頃にはじまり霜が降る11月まで咲き
ます。特に8~10月に掛けては花数が最も多く、いくつかの花を房状につけて夕方まで
咲き続けます。琉球朝顔は、多年草のため関東より西側の暖かい地域なら一度植えると冬
には枯れますが、翌年の夏までにはまた多くの葉が茂ります。
今日の近畿地は、梅雨明け宣言の後には午後から大雨になりました。
令和に入っての初めての、台風第3号が大きく影響して午後からは激しい雨でした。
今年の梅雨入り宣言の遅いのは、1951年以降に観測した中で最も遅い梅雨入りだそ
うです。今日のテーマは、泰山木の花弁についてのお話を少しさせて頂きたいと思います。
泰山木の花の花弁は非常に肉厚で、馥郁とした香りが有ります。この花弁は食べる事も
出来て、食べると甘い味がします。大きな花を取り、透明感のある不思議な白さの花弁を
食べると言うのは、ちょっと不思議な経験です。大きくて柔らかくて良い香りのする花弁
を口に含むと、花蜜に似た甘味が口の中に大きく広がります。むしゃむしゃ食べる感じは
出来ませんが、なんだか自分だけが得をした感じが致しました。泰山木は「壮麗」で圧倒
されるのですが、泰山木の花は「自然への愛情」を我々に感じさせてくれます。
ハッとするような上品な花の美しさに目は喜び、触るとその独特な感触が気持ちよく、香り
に魅了せられ、味覚をも満足させる。そんな素晴らしい花を、五感の全てを使い味わいたい
そんな花です。
この処、近畿地方は暑い日が続いておりますが、梅雨入りが未だとの事で驚きます。
近隣の農家さんが作る露地物の、キュウリの花が咲き始めました。
科名:ウリ科 属名:キュウリ属 学名:Cucumis sativus 英名:Cucumber
花色:黄 開花期:6~8月 収穫期:7~9月 生育地:畑
分布:南アジアを原産地として、華南型とヒマラヤ山脈を原産地とする、華北型とが
ありますが、前者は春胡瓜で後者が夏胡瓜として発達してきました。
植物のタイプは、つる性で大きさ高さは1~2mというところです。
花の特徴としては、雌雄が同株であること花径は3㎝位の5弁を付けております。
葉は手のひら状に深く切れ込み、長い柄があって互い違いに生える「互生」全体に
棘状の毛が密生している。結実期は7~9月位であり、実はらり状果と呼ばれるもの
で、野菜として普通に利用されている。現在では交雑育種が進み、日本独自の品種
を作り出している。漢字では「木瓜」「黄瓜」とも書きますが、俳句では「胡瓜」と
「郷里の花」が夏の季語にもなっております。
科名:キク科 属名:コスモス属 学名:Cosmos bipinnatus
英名:Cosmos 原産地:メキシコ 開花時期:6月~11月
花色:白・ピンク・赤・黄・赤茶・紫 別名:秋櫻「アキサクラ」「大波春菊」
夏咲コスモスが咲いていたが、大阪は未だ梅雨入り前であるが、この時期でもコスモス
は漢字で書くと「秋櫻」ですが、この時期のコスモスを漢字で書くのには少し抵抗があり
ます。このコスモスは今月の10日頃には咲き始めていました。品種改良が大きく進化して
昨今のコスモスは、春先に種を蒔けば5月~6月に花が咲くようで、何とも季節感を感じ
ることが出来なくなっています。コスモスに限らず近頃では野菜や果物、魚までも季節感
が無く何時でも食べる事が出来ます。キュウリやトマトは、一年中スーパーの店頭に並び
魚も殆どの種類が養殖が可能となり、また、世界中から輸入されているようです。
今や、季節を問わずに手に入り食べる事が出来る世の中になりました。世界中の人達が
地球の温暖化が進んだと言うが、日本に於いては未だ、四季のメリハリが残っているのに
食べ物や、花弁類には四季のメリハリが消えつつある事を寂しく感じます。
目:シソ目 科名:ノウゼンカツラ科 属名:キリモドキ属 和名:紫雲木
学名:Jacaranda mimosifolia 英名:Jacaranda 開花期:5~6月
原産地:中南米
高さは2~30mほど成長する、葉は多くが2回羽状複葉で見かけはアカシヤか
ネムノキに似ている。但し、1回羽状複葉または単葉の種類もあるそうです。花は
円錐花序に付く、花冠は5裂し色は青または青紫です。一部には白い花の種類もある
そうです。雄蕊のほかに長い仮雄蕊を持ち、果実は扁平で卵形または長円形のさく果
で、多数の種子を含んでいます。原産地では日本の櫻の様に葉が出る前に花が咲くが
栽培環境によっては、葉が出た後に花が咲く事も有ります。ジャカランダはカエンボク
とホウオウボクと共に「世界の三大花木」と言う人もあり、日本では余り見かけませ
んが、徐々に移入されていて、日本では熱海市や長崎県雲仙市や宮崎県日南市の
三か所では観光スポットとして、比較的に知られております。日本への本格的な初
導入は琉球政府の時代に、当時の沖縄で1964年に日本の農業技術者「天野鉄夫」
がボリビアの「オキナワ移住地」から種子を持ち帰へって育てるのに成功して、満開
になった時の情景が紫雲が空になびいて居る様に見えたことから「紫雲木」となずけ
たと言う記録が残っているそうです。
目:カタバミ目 科名:カタバミ科 属名:カタバミ属 原産地:南アメリカ
学名:Oxalis debilis 英名:Violet wood-sorrel 和名:ムラサキカタバミ
背丈は約30㎝、地下に鱗茎があり、地上には葉と花柄だけをを伸ばしている。
葉は三出複葉、小葉はハート形、裏面の基部に黄色い腺点がある。地下の鱗茎
の下部から、太いやや透明がかった牽引根を出している。この牽引根と鱗茎の
間に木子「微細な小球根」をびっしりと付け非常に旺盛な繁殖をする。牽引根
が夏場に縮み、木子を広げていく。日本では夏場になるとサビ病が多発してその
後夏場は休眠する場合が多いそうです。花は主に春~初夏に咲き、葉の間から
伸びだした花柄は葉を越えて伸び、先端に数輪を散形花序につける。花は青み
のある濃い桃色で花筒部奥は白く抜け、花の中心部に向けて緑色の筋が入る。
植物体の栄養状態や環境に起因して花色が異なる場合もあるが、同じ環境で育て
てみると殆どが同じ花色になってしまう。花は独特の色合いで美しいが、雑草
であるため市販されることはない。