信貴山 大窪寺 令和元年6月30日「泰山木.10」

タイサンボク「泰山木」

6月の中旬頃には、白くて美しい豪華な大輪の花を沢山咲かせ通り行く人々の目を

楽しませてくれました。何時もの如く、辺り一面に甘い香りを漂わせて咲き誇って

いました。近頃は、全盛期から比べると花が段々と小振りになり残った蕾も小さく

なった様に思います。また、数日後には残った花が少し色褪せ、そして花弁が一枚

また、一枚と地面に落ちて行きます。最後の花が散るまで、しっかりと観察し見届

けたいと思います。

信貴山 大窪寺 令和元年6月29日

マンデビラ「デプラデニア」 

科名:キョウチクトウ科  属名:マンデビラ属「チリソケイ属」

学名:Mandevilla  別名:デプラデニア  原産地:中央アメリカ~アルゼンチン

開花期:5~10月 花色:白・赤・黄・ピンク

マンデビラは、つる性の小低木で樹高は30㎝~300㎝ほどで、真夏の暑い時期にも

どんどん蔓を伸ばし、先端の茎にいくつもの花を咲かせます。花弁は5枚で外側に

少しひねったような形をしています。開花期が春から秋までと長いことが特徴です。

一つの花は1週間以上も、咲き続けます。楕円形の葉っぱは、濃い緑色をしており

表面は艶があります。つる性の植物なので、ネットに絡ませたりして緑のカーテン

やあんどん仕立ての鉢植えをしても、楽しむ事が出来ます。マンデビラの名前の

由来については、ブエノスアイリス駐在のイギリス公使の「マンデビル」に因んで

居ると言われているそうです。この写真はマンデビラ・ボリビエンシス「サマードレス」

でコスタリカやブラジルに分布しておりますが、純白の花が美しい品種です。

花の中心部が黄色なのが特徴です。マンデビラの中ではつるが伸びない品種なので

コンパクトに仕立てるには、お勧めだそうです。夏の花として人気のマンデビラは

うまく冬越させれば、毎年豪華な花を楽しむ事が出来ます。

信貴山 大窪寺 令和元年6月28日

琉球朝顔「オーシャンブルー」 

学名:Ipomoea     indica   科名:ヒルガオ科 属名:サツマイモ(イボメア)属

英名:Blue    ocean        Capetown   blue  原産地:日本南部海岸・熱帯~温帯地域

開花期:初夏~秋   別名:ノアサガオ「野朝顔」シュクコンアサガオ「宿根朝顔」

イリオモテアサガオ「西表朝顔」 花色:青・紫・白 ピンク

琉球朝顔は、沖縄県に生息しているアサガオの仲間ですが、海の青さにも負けない濃い

青色や紫色の花を咲かせます。生長がはやいので夏の、グリンカーテンとして注目を

集めております。琉球朝顔は、朝顔と比べても生命力が強く蔓を良く伸ばして近くの

物に絡みつくのが特徴です。早朝は青色、午後にかけては紫色に変化する変わった性質

を持っている事から、ベランダや庭のガーデニングには人気です。朝顔は一年草ですが

琉球朝顔は、多年草で強健で10数mも蔦を伸ばすこともあります。葉の大きさも普通

の朝顔に比べ大きくハート型をしており、花を房状につけ夕方まで咲き続けます。

時刻と気温によって花色が変化し、早朝には青く昼には紫色に変化してゆきます。また

普通の朝顔は種まきから育てられますが、琉球朝顔は種が実りにくく挿し木で数を増やす

のが一般的です。琉球朝顔の開花期間は長く、6月末頃にはじまり霜が降る11月まで咲き

ます。特に8~10月に掛けては花数が最も多く、いくつかの花を房状につけて夕方まで

咲き続けます。琉球朝顔は、多年草のため関東より西側の暖かい地域なら一度植えると冬

には枯れますが、翌年の夏までにはまた多くの葉が茂ります。

 

信貴山 大窪寺 令和元年6月27日「泰山木.9」

今日の近畿地は、梅雨明け宣言の後には午後から大雨になりました。

令和に入っての初めての、台風第3号が大きく影響して午後からは激しい雨でした。

今年の梅雨入り宣言の遅いのは、1951年以降に観測した中で最も遅い梅雨入りだそ

うです。今日のテーマは、泰山木の花弁についてのお話を少しさせて頂きたいと思います。

泰山木の花の花弁は非常に肉厚で、馥郁とした香りが有ります。この花弁は食べる事も

出来て、食べると甘い味がします。大きな花を取り、透明感のある不思議な白さの花弁を

食べると言うのは、ちょっと不思議な経験です。大きくて柔らかくて良い香りのする花弁

を口に含むと、花蜜に似た甘味が口の中に大きく広がります。むしゃむしゃ食べる感じは

出来ませんが、なんだか自分だけが得をした感じが致しました。泰山木は「壮麗」で圧倒

されるのですが、泰山木の花は「自然への愛情」を我々に感じさせてくれます。

ハッとするような上品な花の美しさに目は喜び、触るとその独特な感触が気持ちよく、香り

に魅了せられ、味覚をも満足させる。そんな素晴らしい花を、五感の全てを使い味わいたい

そんな花です。

 

信貴山 大窪寺 令和元年6月26日

気象庁の発表によると、6月26日今日が近畿地方の梅雨入りだそうですが

何と自分は全く、記憶にない程の遅い梅雨入りです。おまけに沖縄近辺には

台風が接近しているとの事です。

今日のジャカランダ「紫雲木」とっても素晴らしい花の色合いですが、余り見る事

の出来ない花木ですね。

信貴山 大窪寺 令和元年6月25日

キュウリの花「胡瓜」

この処、近畿地方は暑い日が続いておりますが、梅雨入りが未だとの事で驚きます。

近隣の農家さんが作る露地物の、キュウリの花が咲き始めました。

科名:ウリ科  属名:キュウリ属  学名:Cucumis    sativus 英名:Cucumber

花色:黄  開花期:6~8月 収穫期:7~9月 生育地:畑

分布:南アジアを原産地として、華南型とヒマラヤ山脈を原産地とする、華北型とが

ありますが、前者は春胡瓜で後者が夏胡瓜として発達してきました。

植物のタイプは、つる性で大きさ高さは1~2mというところです。

花の特徴としては、雌雄が同株であること花径は3㎝位の5弁を付けております。

葉は手のひら状に深く切れ込み、長い柄があって互い違いに生える「互生」全体に

棘状の毛が密生している。結実期は7~9月位であり、実はらり状果と呼ばれるもの

で、野菜として普通に利用されている。現在では交雑育種が進み、日本独自の品種

を作り出している。漢字では「木瓜」「黄瓜」とも書きますが、俳句では「胡瓜」と

「郷里の花」が夏の季語にもなっております。

信貴山 大窪寺 令和元年6月24日

コスモス「秋櫻」「夏咲コスモス」

科名:キク科  属名:コスモス属  学名:Cosmos    bipinnatus

英名:Cosmos  原産地:メキシコ  開花時期:6月~11月

花色:白・ピンク・赤・黄・赤茶・紫 別名:秋櫻「アキサクラ」「大波春菊」

夏咲コスモスが咲いていたが、大阪は未だ梅雨入り前であるが、この時期でもコスモス

は漢字で書くと「秋櫻」ですが、この時期のコスモスを漢字で書くのには少し抵抗があり

ます。このコスモスは今月の10日頃には咲き始めていました。品種改良が大きく進化して

昨今のコスモスは、春先に種を蒔けば5月~6月に花が咲くようで、何とも季節感を感じ

ることが出来なくなっています。コスモスに限らず近頃では野菜や果物、魚までも季節感

が無く何時でも食べる事が出来ます。キュウリやトマトは、一年中スーパーの店頭に並び

魚も殆どの種類が養殖が可能となり、また、世界中から輸入されているようです。

今や、季節を問わずに手に入り食べる事が出来る世の中になりました。世界中の人達が

地球の温暖化が進んだと言うが、日本に於いては未だ、四季のメリハリが残っているのに

食べ物や、花弁類には四季のメリハリが消えつつある事を寂しく感じます。

信貴山 大窪寺 令和元年6月23日「泰山木.8」

タイサンボク「泰山木」

そろそろ、泰山木の花も終わりが近づいて来たように思われます。

残り10日もすると、今年の役目は終わったとの如き休眠する準備に入ります。

泰山木の花は、俳句では夏の季語になっております。5月~7月にかけて花を咲かせる

為に、日本では丁度、梅雨時の花です。杉田久女の詠んだ「長雨や泰山木は花堕ちず」

と言う句は、梅雨時の日本の原風景を表現しているように思われます。高浜虚子の「昂然

と泰山木の花に立つ」と言う句は、圧倒されるほど巨大な泰山木の花に負けない心意気の

ようなものを感じます。

信貴山 大窪寺 令和元年 6月22日「近隣に咲く花」

ジャカランダ「紫雲木」 

目:シソ目  科名:ノウゼンカツラ科  属名:キリモドキ属 和名:紫雲木

学名:Jacaranda     mimosifolia  英名:Jacaranda   開花期:5~6月

原産地:中南米

高さは2~30mほど成長する、葉は多くが2回羽状複葉で見かけはアカシヤか

ネムノキに似ている。但し、1回羽状複葉または単葉の種類もあるそうです。花は

円錐花序に付く、花冠は5裂し色は青または青紫です。一部には白い花の種類もある

そうです。雄蕊のほかに長い仮雄蕊を持ち、果実は扁平で卵形または長円形のさく果

で、多数の種子を含んでいます。原産地では日本の櫻の様に葉が出る前に花が咲くが

栽培環境によっては、葉が出た後に花が咲く事も有ります。ジャカランダはカエンボク

とホウオウボクと共に「世界の三大花木」と言う人もあり、日本では余り見かけませ

んが、徐々に移入されていて、日本では熱海市や長崎県雲仙市や宮崎県日南市の

三か所では観光スポットとして、比較的に知られております。日本への本格的な初

導入は琉球政府の時代に、当時の沖縄で1964年に日本の農業技術者「天野鉄夫」

がボリビアの「オキナワ移住地」から種子を持ち帰へって育てるのに成功して、満開

になった時の情景が紫雲が空になびいて居る様に見えたことから「紫雲木」となずけ

たと言う記録が残っているそうです。

信貴山 大窪寺 令和元年6月21日

ムラサキカタバミ「紫片喰」

目:カタバミ目 科名:カタバミ科 属名:カタバミ属 原産地:南アメリカ

学名:Oxalis   debilis 英名:Violet    wood-sorrel 和名:ムラサキカタバミ

背丈は約30㎝、地下に鱗茎があり、地上には葉と花柄だけをを伸ばしている。

葉は三出複葉、小葉はハート形、裏面の基部に黄色い腺点がある。地下の鱗茎

の下部から、太いやや透明がかった牽引根を出している。この牽引根と鱗茎の

間に木子「微細な小球根」をびっしりと付け非常に旺盛な繁殖をする。牽引根

が夏場に縮み、木子を広げていく。日本では夏場になるとサビ病が多発してその

後夏場は休眠する場合が多いそうです。花は主に春~初夏に咲き、葉の間から

伸びだした花柄は葉を越えて伸び、先端に数輪を散形花序につける。花は青み

のある濃い桃色で花筒部奥は白く抜け、花の中心部に向けて緑色の筋が入る。

植物体の栄養状態や環境に起因して花色が異なる場合もあるが、同じ環境で育て

てみると殆どが同じ花色になってしまう。花は独特の色合いで美しいが、雑草

であるため市販されることはない。