「十二月一日他」三千の仏の名を唱えて罪を懺悔する。 陰暦十二月十九日から三日間、宮中や諸寺院で行なわれた法会で三世(過去、現在、未来)の諸仏の名を唱え、その年に犯した罪を懺悔し罪障消滅を祈るもので「御仏名」とも言う。現在では十二月一日に京都の清水寺、六日に知恩院、九日に奈良・壺阪寺一月九日は長谷寺などで行なわれる。過去、現在、未来における三千の仏の名を唱えながら、一仏ごとに両膝、両肘、額をつけるもっとも丁寧な礼拝「五体投地」を繰り返す大変厳しい儀式です。この「三千仏名」はもと一万三千の仏名を記した「仏名経」を日本で「三千仏名経」に改編したも、日本古来の滅罪信仰が、仏教と結びついたものであろう。