「四月の第二土、日曜日」大茶碗で行なう献茶。 四月の第二土、日曜日の二日間に、奈良市の西大寺で行なわれる一種の献茶行事で、巨大な茶碗にお茶を立て、まわし飲みするところからこの名前が付けられた。西大寺は天平神護元年(765)に開かれた古刹だが一時期はすっかり衰退していた。それを戒律の道場としてしたのが鎌倉時代の高僧、叡尊です。延応元年(1239)修正会の最後の日、叡尊は鎮守の八幡神社に参拝し、献茶を行なった。ちょうど雪がちらつき、美しい光景であったという。その時に修正会に参加した僧侶や参拝者にも茶をふるまった。当時、茶はめったに口に出来無い貴重ものであったから、この事を耳にした多くの人達が、それ以後修正会の最後の日には西大寺に参拝する様になり寺内は大変な賑わいを見せる様になったそうです。 この日西大寺では、模型の八幡神社を置き、小松と熊笹をあしらいその上に雪を表す白綿を乗せ、直径30センチ高さ20センチの大茶碗に長さ35センチの茶筅でお茶を立てる。