「盆の月内の一日」先祖以外の霊をも供養する。 飢えに苦しんでいる餓鬼や無縁の亡者の霊に飲食を施そうという法会で七月か八月の盆月のうち、適当な日を選んで行なう。「施餓鬼会」は弘法大師空海によって中国より伝えられ、もとは除病延命を祈る密教の修法です。本来は長生きの為の法会で由来譚は釋尊の弟子の阿難(アーナンダ)が夜、独りで心を静めているとやせ衰えて髪は乱れ喉は針の様に細く、口の中に火が燃え、腹はふくれ広がった餓鬼が現れおまえの命は三日の内に尽きて餓鬼に生まれ変わると告げた。阿難が驚いて逃れる方法を鬼神に尋ねると、すべての餓鬼に飲食をほどこし、自分の為に三宝を供養せよと答えた。しかし一度にそんなに沢山のほどこしは出来ず思いあぐねた阿難は釋尊に相談した。すると釈尊は一つの器に食事を盛り  「無量威徳自在光明殊勝陀羅尼」という呪文を唱えれば、その食事は尽きる事が無く、すべての餓鬼に施す事が出来ると教えた。これによって阿難は寿命を保つ事が出来た。