現在の日本は、人類史上経験した事がない高齢化社会に突入しています。 これら高年齢化時代の中で様々な、大きな問題を抱えています。 団塊の世代と言われた、高度経済成長期に大きく活躍し貢献して来た人達です。 第一次ベビーブームと呼ばれた年代の人々が、老人と呼ばれる時代になって参りました。「老人」とは老いる事です生、老、病、死と言う四苦の一つです。 「老い」は誰もが一度は経験し、避けては通る事が出来ない道なのです。 この世に「生」を受けた瞬間に避けて通る事が出来ない道と知るならば、どの様に是から「老い」を生きて行くかそれは、百人百様の「老い」の姿があると思います。幸若舞での『敦盛』の一節に出て来る誰もがご存知の、織田信長が桶狭間に出陣する際に舞ったとされる。「人間五十年 化天の内を比ぶれば 夢幻の如くなり・・・・・」人生五十年と言われたのは昔の事であり、昨今では人生八十年の時代と言われています。 ところで私達は生、老、病、死という苦しみを負って生まれて来て誰一人として、この苦しみから逃れる事が出来ないのでしたら、苦しみを苦しみと思わずに生きて行く事が出来ないのでしょうか? 「人見るもよし 見ざるもよし されど我は咲くなり」何物にもとらわれずに自分なりに美しく生き、そして私達が生きて来た日本特有の美しい自然と老いてゆく自らの人生観なり生死観を、我が国の仏教思想の中で流れの儘に身を任せて上手に充実した人生を生き、そして天寿を全うする為に老いても頑張って人生の幸福を感じようでは有りませんか。( 合掌 )