衆生とは生命のあるもの全てをいいます。この地球上には毎日毎日多くの生きものが生命を誕生させています。 その数は限りがないほど無限に近く、その無限の生命であるところの衆生を救いたい。これが仏さまの真の願いです。 この地球上に生命を宿している動物・植物・アメーバー・細菌にいたるまで夥しい数の生命が時間の経過とともに誕生しています。私たち人類という種類はそのほんのひとにぎりであり、それら全種類のうちの一種に過ぎないということを改めて知らなければなりません。 その衆生のほとんど全ては、多くの生命に支えられて生きているのです。 言い換えれば、動物や植物など数多くの犠牲の上で生きていけるのです。 私たち人類は、人間以外の生命を奪って、それらを食物としたり、衣服にしたり、履物や道具にしています。もし、自分が人間以外の生きもので、人間の犠牲になるとしたらどう思うでしょう。 毎日の食卓に並べられるご馳走も、たくさんの人の手を渡って食物になっていますから、それをとってみても多くの方々に感謝をしなければなりません。 ご飯のお米・味噌汁の味噌や具・魚・肉どれをとっても生命をもった衆生ということを忘れてはいけません。 そういった私たち人間の生命を維持するために犠牲となってくれているものにも時折感謝をしてみてはどうでしょうか。感謝の心は人間であるからこそ出来ることであり、森羅万象衆生のごく一種としての務め、これこそ「供養」ということではないのでしょうか。 皆様も仏さまとご一緒に衆生を供養してみてはいかがですか。